クライアント先でよく見る光景があります。月初になると、誰かが「リスト更新しておいてください」と言う。担当者がブラウザを開いて、条件を絞り込んで、コピーしてスプレッドシートに貼る。30分か1時間か、その人の仕事がそこで止まります。
毎月やっている。毎週やっているところもある。
「都度頼む」の限界
AIを使い始めた会社がよくやるのが、「毎回チャットで頼む」形です。「今日の分のリストを取ってきて」と指示する。これは何もしないよりは速い。でも、頼む人がいないと動かないし、頼み忘れると止まる。
結局、誰かが動かさないといけない前提が変わっていないんですよね。
担当者が消えても回る状態にする
あるクライアント先で手伝ったのは、このリスト収集をスケジュール実行に変えることでした。条件を一度決めて、あとは設定した時間に勝手に回る。担当者が何もしなくても、朝にはリストが更新されている状態です。
仕組みとしては、LLM APIとMCPを組み合わせて、指定した条件でリストを取得・更新する処理を作り、それをタイマーで動かすようにしました。私はAIにこう頼んでいます。
営業リストの収集と更新を、担当者が何もしなくても自動で回るようにしたい。
- 指定した条件(業種・地域・規模など)で定期的にリストを取得して、スプレッドシートに書き込む
- 既存のリストと重複するものは追加しない
- 新規追加・更新・除外それぞれを分かるようにしておく
- 処理が終わったら、追加件数だけ通知する
毎朝決まった時間に誰も操作しなくても回ること。チャットで「今日の分を取ってきて」と毎回言わなくていい形にしたい。
「誰も操作しなくても回ること」と「毎回言わなくていい形」の2点を明確に渡すのがポイントです。「自動化して」だけ渡すと、チャットで指示したら動く程度のものが返ってくることがあります。無人で回す、と言い切ることで求める形が変わります。
必要なもの
同じことをやるのに要るのは、だいたい3つです。
- 取得したいリストの元データにアクセスできる経路(APIや自動ログイン等、データを外に取り出せる接点)
- AIに繋いで処理を組む環境(ローカルでもクラウドでも)
- タイマーで処理を動かす仕組み(サーバーレス関数や定期実行サービスなど)
特別なものは要りません。今持っている環境に、「定期的に動かす」仕掛けを足すだけです。
