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「最後にいつ連絡したか」を手で書いている限り、追客漏れは止まらない

CRMのコンタクトタイムラインに接触記録を寄せる

2026-03-08

「最後にいつ連絡したか」を手で書いている限り、追客漏れは止まらない

「あの会社、最後に連絡したのいつだっけ」と思ってスプレッドシートを開く。前回の日付が書いてある。でもそのシートを更新した人が書いていないこともある。メールを検索すると別の日付が出てくる。結局どっちが最新か分からなくなって、念のため連絡してみたら「先週も別の人から来ましたよ」と言われる。

この流れ、けっこう起きます。


記録の分散

管理表が悪いわけじゃない。問題は「書く人が分散していること」と「書き忘れがゼロにならないこと」の2つが同時に起きていること。

メールは担当者のOutlookにある。会議の記録はTeamsのチャットか、誰かのメモ帳にある。名刺は名刺入れの中か、スキャンしたフォルダにある。そのどれかを「管理表に転記する」という手作業が挟まっている限り、更新漏れは必ず出ます。

私が相談を受けたのは「HubSpotを持っているのにうまく使えていない」というケースでした。CRMはあるのに、結局スプレッドシートで管理している。よくある状態です。


発想の転換点

「HubSpotのコンタクトタイムラインに全部寄せる」。これだけです。

HubSpotには「Last Contacted(最終接触日)」というプロパティがデフォルトで存在します。メール・通話・会議のいずれかのエンゲージメントがコンタクトのタイムラインに記録されると、このプロパティが自動で更新されます。人が書きに行く必要がない。

問題は「タイムラインに記録を積む」という部分をどう設計するかです。ここが放置されていると、CRMがあっても空のまま。


実際にやったこと

メール・会議・名刺の3ルートから記録を集める構成を組みました。

メールの記録

OutlookにHubSpot Salesのアドインを入れると、メール送受信がコンタクトのタイムラインに自動で乗ります。さらに、HubSpotが発行するBCC転送アドレスをOutlookのルールで全送信メールに自動付与すると、アドインのチェックを押し忘れてもメールが記録される二重の保険になります。

AIにはこんな感じで頼みました。

OutlookのルールでBCCアドレスを全送信メールに自動付与したい。どんな手順で設定すればいい?BCCを手動で追加している今の状態から、完全に自動にしたい。

手順が返ってきたので設定するだけでした。

会議の記録

HubSpotのミーティングリンク(日程調整用のURL)経由で予約された会議は、参加者のコンタクト作成とタイムライン記録が自動で走ります。Outlookカレンダーを連携しておくと、手動で入れた会議予定も参加者がHubSpotコンタクトに存在すれば紐付きます。議事録は会議後にノート欄へ貼るだけ。Freeプランでは自動の議事録取り込みはできないので、ここは割り切って手貼りにしました。

名刺

HubSpotのモバイルアプリにスキャナが内蔵されています。撮影するとOCRでコンタクトが新規作成される。そのままモバイルで「今日会った」というミーティングログを入れると、その瞬間のタイムラインが残ります。

可視化

コンタクト一覧に「最終接触日」列を追加して保存ビューを作りました。「30日以上接触のないコンタクト」だけ表示するビューも作ると、フォローが止まっている相手が一目で出てきます。


詰まった所が2つあった

M365との連携でエラーが出た

OutlookアドインとカレンダーをHubSpotと連携しようとしたら「このユーザーにはカレンダーをHubSpotに接続する権限がありません」というエラーが出ました。

これはHubSpotの問題ではなく、M365側の設定です。多くの企業のM365テナントは「管理者が承認したアプリしか接続できない」という設定になっています。HubSpotのアドインもその対象で、M365管理者がEntra管理センターでHubSpotアプリへの同意を付与しないと、一般ユーザーは接続できません。

自分がM365管理者だったので対応できましたが、これを知らないと「HubSpotが壊れている」と誤解します。管理者がいない小さな会社でもテナント管理者権限があれば自分で対応できるので、エラーメッセージを見たらまずM365のEntra管理センターを確認する、と覚えておくと詰まらないです。

コアシートを動かしたら管理者権限が消えた

もう一つ。HubSpotの「コアシート(Core Seat)」という機能の話です。コアシートは「営業担当がメール連携・カレンダー同期・ミーティングログ追加などを使えるようにする枠」です。スーパー管理者権限とは別軸で、混同しやすい。

自分はHubSpotを日常業務では使わない管理者ポジションで、コアシートを営業担当の人に渡そうとしました。すると、自分のスーパー管理者権限が外れて何もできなくなった。コアシートが1枠しかなく、自分のアカウントに紐づいていたためです。

コアシートは「個人の業務機能を使う権利」で、スーパー管理者は「ポータル全体を管理する権限」。この2つは別物です。スーパー管理者は複数人に付与できますが、コアシートはプランの枠数があります。先にスーパー管理者権限を別のアカウントに付与してから、コアシートの整理をする順番が正しかった。


やってみて分かったこと

手動の管理表は「書いた瞬間だけ正しい」です。その後、誰かがメールを送っても、電話をしても、更新されない。「最後に連絡したか」を追いかけるなら、接触が発生した瞬間に自動で記録が積まれる仕組みにするしかない。

今回はメールのBCC設定が一番効きました。「アドインのチェックを押し忘れ」という人為的な取りこぼしが構造上なくなるので、タイムラインの精度が上がります。会議と名刺は少し手が入りますが、メールが自動で溜まるだけでも「あれ、最後いつだっけ」の検索時間はほぼなくなります。

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